異常気象の実態!季節の節目がなくなりつつある?

昔の夏と現代の夏の平均気温を徹底比較!確かに異変は起きている

日本気象庁では、1875年から年間気温の記録を残しています。もう141年間も統計を取り続けているのですね。長い歴史の中で日本の年間気温がどれだけ上がってきたのか、調べてみましょう。

日本の首都・東京で記録を調べてみました。東京は1875年は1月の気温の記録がありませんので、翌年の1876年1月では平均気温が1.6度になっています。意外と寒かったんですね。それでは夏の時期、6月~8月の平均気温は18.5度、24.4度、26.6度などなどまあそこそこの気温だったとは言えるのではないでしょうか?

それでは太平洋戦争が始まった1941年(昭和16年)の平均気温を見てみますと…1月が4.8度、そして6月~8月は23.7度、25.4度、20.6度です。夏の最高気温でも30度~33度になっています。暑かったには暑かったんですね。でも最低気温は夏でも20度以上には達することなく、涼しかったんですね!

太平洋戦争は約4年間続き、昭和20年8月15日に終戦を迎えたことは誰もがご存知のはずです。この終戦を迎えた8月の東京の月平均は26.7度、そして最高気温は34.0度、最低気温は19.6度とされています。やはり現代でも34度は暑く感じますから、この時代の人々は暑い最中で昭和天皇の終戦の御言葉を汗かきながら、ラジオで聞いていた光景が浮かびます。

日本は戦後高度経済成長へと発展していきました。では戦後10年後の1955年(昭和30年)の平均気温を見てみましょう。1月の平均気温は3.8度。やはり寒かったですね。6月~8月は22.7度、27.6度、26.3度の記録があります。でも最高気温を見てみますと、8月には35.4度の記録があります。今で言う「猛暑」ですね。でも猛暑はこの時代は今みたいにそんなになかったと言われています。

1970年代に入ると日本経済はますます発展し続け、市民の生活もより一層便利になりつつある時代でもありました。1975年(昭和50年)1月の平均気温は4.7度。6月~8月は21.6度、25.6度、27.3度です。この時にも7月、8月には最高気温が35.6度、35.5度の記録があります。昔から猛暑はあったにせよ、最低気温が17度~20度前後だったので、夜は比較的過ごしやすかったことが分かります。

1970年代と言えば、私は小学生でした。ですから夏休みは夜は冷房なしで過ごしてきたことをハッキリと覚えています。

1970年代から1980年代はまさしく時代が大きく変わろうとしていた時期と言えるのではないでしょうか?

バブル絶頂期と言われた昭和の終わり、昭和天皇崩御~平成に変わった1989年(平成元年)の東京の1月の平均気温は4.8度でした。6月~8月は20.7度、24.1度、27.1度でした。最高気温も31度~33度で猛暑はありませんでした。平成元年はまだそれほど暑くなかったんですね。

しかし、1993年(平成5年)では今までにない「冷夏」と言われる年でした。1月の平均気温は6.2度、そして6月~8月までの平均気温は…?21.7度、22.5度、24.8度などの25度にも届かない、異例な記録が残りました。最高気温で32度の記録はありますが、猛暑は1日もありませんでした。

この冷夏をさかえに段々日本に異変を感じるようになりました。

特に2000年以降になると平均気温はどんどん上昇しているのが分かり、2010年過ぎるともう1月でも平均気温は5度以上、6月~8月でも平均気温は25度以上になりました。もう6月~8月の最高気温でも35度を超すことはもう珍しくも何でもありません。